高橋&蒼井 19 年ぶりの共演はジャグリングのような芝居合戦!?『ロマンスドール』完成披露試写会実施!

12月19日(木)

ラブドール職人の男と、一目で恋に落ち結婚した妻の日々を描き、型破りな設定とセンセーショナルな展開が大きな話題と共感を呼んだ、タナダユキの小説『ロマンスドール』。発表から10年を経て、同小説が映画『ロマンスドール』としてタナダ自らが脚本・監督を務める形で実写化される本作の完成披露試写会に豪華キャスト・スタッフが登壇した。

高橋と蒼井の映画共演は『リリイ・シュシュのすべて』以来19年ぶり。高橋は「ずっとご一緒したいと思っていたので、まさか夫婦になっていく関係性でご一緒できるとは…」と喜びを語る。当時、蒼井は14歳だったが高橋は「僕はもう二十歳過ぎで、現場で遊ぶとなっても遊び方が違うんですね…」と苦笑い。蒼井は「リリイとシュシュというカエルを捕まえて遊んでいた(笑)」というが、高橋は「僕は大人ぶって『ビリヤード行くか』とか言ってて…(笑)」と照れくさそうに当時の思い出を明かしていた。

蒼井にとっても、高橋との共演には特別な思いがあったようで「『リリイ・シュシュ』という、(蒼井にとって)初めての現場で、何も知らない状態を一生さんは見てらっしゃるので…。『リリイ・シュシュ』でご一緒した方は地元の知り合いのようで親近感を勝手に持っていて、今でも『一生くん』と呼ばせてもらってるんですけど、途中で『すごい先輩なのに…』とハッと気づいて、でもいまさら『高橋さん』と呼んでも…(苦笑)。14歳の無礼さをいまだに持ちつつ、おそるおそる『一生くん』と呼んでます」と語り、高橋も「嬉しかったです」と笑顔を見せていた。そんな蒼井との芝居について、高橋は「よく『会話はキャッチボール』と言われますけど、蒼井さんとはジャグリングのよう。球がずっとテーブルの上下を行き交っている感じ」と表現。

タナダ監督も高橋と蒼井の夫婦の2人のシーンについて「撮っていて毎日、楽しかったです。いつも、私の想像を2人が超えてくれるので、何の心配もなく現場に行っていました」と絶賛した。

三浦は、10代の頃にタナダ監督に「CMオーディションでとんでもなく歌のうまい、当時現役女子高生がいた」ということで歌手としての才能を見い出され、アーティストとしての活動を開始したという“縁”があるが、今回、女優としてタナダ監督からオファーを受けて、三浦は「純粋に嬉しかったです。ずっとご一緒したいと思っていたので」と喜びを口にしつつ「ちょっと恥ずかしかったです。付き合いは長いですけど、お芝居を見せたことはないので、いまさらの恥ずかしさがありました」と明かしていた。映画の中で、高橋と三浦がカラオケに行くシーンもあるが、高橋は「カラオケに女性と2人で行くってなかなかできない体験なので、とっても嬉しかったです。ポテトなんか食べちゃったりして(笑)」とノリノリで語り、会場は笑いに包まれた。

高橋演じる哲雄の“師匠”的な存在のラブドール職人を演じたきたろうは、蒼井が演じた園子を「理想的な女性。こういう女性がいたら心底嬉しいと思いました」と語る。そんなきたろうに夫婦を描いた本作にちなんで夫婦円満の秘訣を尋ねると「我慢することですね。相手を尊敬する――これが大事!無理して尊敬する(苦笑)。それが夫婦円満です。」と自身の経験を元に(?)語っていた。

また、映画にちなんで「2019年についた小さなウソ、秘密にしていたこと」を尋ねると、蒼井は「すごく考えたんですけど、ないかも。わりと正直に生きた1年だった気がします」とニッコリ。同じ質問に高橋が思案していると、きたろうから「恋人がいるんじゃないの(笑)?」と茶々が入る。高橋は「恋人は本当にいないんですよ。いつできるんですかねぇ…?」と嘆くが、きたろうは「急に落ちるよ、恋に。この映画のように!」ときっちりと映画をアピール!高橋は「ずっと息を吐くように嘘をつき続けてきた三十数年間でしたが、最近は結構、素直に『イヤなものはイヤ』と言うようになりました」と語り、蒼井と同様にウソのない1年だったと明かした。

タナダ監督は改めて、10年前に執筆した小説の映画化について「映画と小説は違うので、小説を読み返さないようにして『映画として作り直そう』という思いで作りました。自分が書いていたときに足りなかったことを、キャスト、スタッフがアイディアを出してくれて、自分が思っていたよりも豊かになったと思います。それはみんなのおかげで、自分が監督しているけどみんなで作ったという感覚です」と充実した表情で振り返る。

高橋は「僕にとっては失ってしまって、もう二度と戻ってこないものとどう折り合いをつけて生きていくか?ということが命題になっています。それでも日常は続いていくという絶望と希望みたいなもの、ほんのひとつの光明みたいなものを、みなさんが自分の人生と照らし合わせて、なかなか前に進めなくても、なんとなく進んでみるかと思える力になれるような作品になっていればと願っています」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。

2020年 1月24日(金)全国ロードショー


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作品紹介

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